[書評] 藤森 照信 / 『建築史的モンダイ』
藤森 照信 / 『建築史的モンダイ』 / 2008-09 / 筑摩新書 / B
うかつにも著者のことを知らずに読みはじめ、やけに面白い人だなぁと思ったら、著名な建築家でもあり、赤瀬川原平たちと路上観察学会でおもしろおかしなことをしつつ、それをちゃんと学術的に考察して偉い賞をもらっちゃうような幅の広い方でした。
目の付けどころが楽しく、それでいてハッとするような深い問いを投げかけてきます。 表紙や帯に書かれている抜き書き(これを読んで買おうと思ったセリフ)を紹介しておきます。
人類が最初に造った建築は何だったのか。(略)神様のための神殿が最初か、それとも自分たちの住まいが先か・・・
本文は「お酒飲みながら気持ちよく酔った勢いで書いている」ような感じです。流れの良さ、発想の飛躍、思わず笑みのこぼれる風刺、etc.
それでいて「なぜ日本の神社仏閣は横長構造なのか、世界的には神殿は縦長なのに」といった古今東西を貫くようなスケールの大きな話し、火事や地震と建築のせめぎ合い、先人の知恵と最新技術が可能にした構造、茶道の歴史と茶室に見い出すミニマムとは決して(私たちが思い込んでいるように)一つではないという考察、などなど酔っぱらいの戯言にしては出来過ぎた知的興奮の連続です。
Amazon.co.jp: 『建築史的モンダイ (ちくま新書 739)』
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
























最近のコメント